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日本史(戦国史)やらゲームやら漫画やらメインに 二次創作と妄想を垂れ流すサイトです。 初めての方は”はじめに”からどうぞ。
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writer:柴漬亀太郎 2025-12-14(Sun)  
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いつだって反省している。
writer:柴漬亀太郎 2008-05-16(Fri) 南北朝時代(小説) 
カッとなってやった。いつものことだが反省している。史料くらい見ろよ、と。
ドラマチック大河ラヴ・ファンタジー(謎)太平記再び。
需要が無くても書くよ。だって妄想サイトだから(死ね)


「尻切れ蜻蛉の見る夢」(楠木正成と正季)
捏造過ぎる湊川の戦。閲覧注意すぎてどうしようもない感じ。
純粋な太平記ファンとかマジで見ないほうがいいと思うな!(じゃあ誰が見るというのか)




軍馬の嘶き、どさりどさりと倒れこみ地面を揺らすものたちの呻き声。
弦が啼く、金属が触れ合いひしゃげる音がする、土埃に血の香り。
意味を成さない怒声と悲鳴が飛び交って、あと、あと、あと、


ああもう終わりなのだ、と正季は思った。
思えば随分とあっという間のことだった気がする。
少しずつ動いていた大きな波に飲み込まれて、抗って、いつの間にかこんなところに居る。
兄とは違い、頭がいいほうではない(と正季はおもっている)
してきたことが思い出せないわけでもないし理解できないわけでもなかったが、
正季にとってはまるで瞬きした途端通り過ぎた風のような、
今となってはすべてが遠い夢の中の出来事だったとさえ思えた。
(けど、楽しい夢だった。)
命が尽きようとすることは怖くない。
だが、終わってしまうのは少し残念で、ほんの少し寂しかった。
ああ、楽しかった。河内の所領での日々も、家族が居て領民が居て、
兄と僅かな兵を修練して土地を生活を守る。
あの穏やかな時間の中遠く流れてくるものと話に目を輝かせながら
”悪党”としての在り方に生活に、誇りを持って生きていた日々。
勿論それも掛け替えのないもので何よりも幸福な日々だったけれど
あの波に飲み込まれた後の日々だって、そう捨てたものじゃなかったと思う。
河内の片田舎の郎党に過ぎない自分たちが時代を動かしているという誇り、
六波羅を相手取って一歩も退かなかった戦いの記憶。あの突き抜けるような高揚感。
それにいつも目の前には兄がいた。誇り高く揺ぎ無い、兄の背中。
ふと、隣に座る兄の顔を見た。
覆せぬ戦力の差、どうしようもない劣勢の中での激しい戦に憔悴しきった兄の顔は
それでもその瞳の奥の輝きを失っては居ない。戦に破れても、心まで敗北しては居ない。
ぞわり、と疲労した身体に震えが走る。やはり、兄は最後まで兄だった。
正季の尊敬してやまぬ兄はいつもいつだって理想を具現化した神々しい象徴であり続ける存在だった。
ともに戦い、その隣に最後まで居られることだけで誇りで胸が一杯になる。
正季の胸には後悔も無念も微塵たりとも存在していない。
良く戦い、よく生きた。
だからもう、終わりなど怖くない。笑って来世に望めるだろう。
酷く晴れ晴れとした安心感が、正季の胸を満たしていた。

 


だから、分らなかった。
本当に本当の終わりの瞬間、最後の時を笑いあって過ごした後
とうとうお互いの首にその刃を振り下ろそうとするそのときに、
泣き出しそうに歪んだ顔で無理矢理笑った兄の言葉を。

「…………正季、堪忍なぁ。」

(何を)
そう尋ねる前に正季の首はとっくに胴から離れていて、
正季の腕も狂いなく目の前の兄の首を切り落としていた。
だから、その言葉の意味を聞くことは出来なかったし、
できても兄はそれに答えることなど出来はしなかっただろう。
だから、ここでお終い。続きも顛末も、明かされることは何も無い。



建武三年五月二十五日。
後の人々に「忠臣の鑑」と称えられることになる兄弟は
摂津国湊川でその日、そうして死んだ。








なんかこういう話を描きたかったんですけど無理でした(死ね)
我が家の楠木兄弟(というか楠家)は河内のヤンキー設定なのですが今更ながらこれあかんのと(略)正成と正季は凄く仲が良くて信頼しあっているけど、正成はそもそも自分の内面を殆ど他人に晒さない感じの人だと萌える。まず自分の中で意見が確実に固まらなければ口にしないし、色々考えてることも口に出す必要はないしするべきではないとか思ってそうな感じ。良くも悪くも誤解されやすい。情に厚いスーパーヒーローが実は一番何を考えているか分からない、とかだったら萌えると思って書いた。反省は(略)護良と正成の話が描きたい。そんな近寄りがたい正成のことが好きな護良の話。北方先生の影響を受けすぎです、本当に(略)

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