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日本史(戦国史)やらゲームやら漫画やらメインに 二次創作と妄想を垂れ流すサイトです。 初めての方は”はじめに”からどうぞ。
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writer:柴漬亀太郎 2024-04-30(Tue)  
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こっそりと。
writer:柴漬亀太郎 2009-05-10(Sun) ゲーム(創作物) 
こっそりってもブログじゃトップに来ちゃうんですが(爆)
まあ明日の大河感想(更新できるといいね)までのこっそりということで。
需要と供給を考えないシリーズは水面下で継続中です。


LUNAR1クリア記念?

「世界を救う少年の手で」(アレス)
最終決戦前の夜(そんなもんないけどな)のアレス少年の独白。
ネタバレ&キャラ崩壊注意。こういうキャラじゃなかったよねアレス少年(じゃあ書くなよ)



(アレス)


 

思えば始まりはなんだっただろう。今更捨て去ってしまおうとするには長く長く持ちすぎた、稚拙で無謀な子供の夢。毎日毎日家の仕事を手伝うかたわら、幼馴染たちと他愛も無い遊びに没頭するその合間を縫って一心不乱に剣を振り続けた訳は。次第に夢から覚めるように己の世界を外へ外へと広げていく子供達を尻目に遙かな御伽噺を何度も何度も両親に強請っては困らせた理由は。生まれたときからお世辞にも魔法力に恵まれているとは言い難かった。幼馴染や空を飛び回る友人はああ言ったけれど、正直にそのことに関して思うところがまったく無かったわけではない。父や母のように彼女のように或いは或いは、どんな些細なものであっても誰かの何かの役に立てるようなそんな魔法を使うことが出来たらとそう考えたこともある。…いや、人の役に立つ為だけならば、何だってよかったはずなのだ。もう村のどの子供よりも大人の仕事を手伝うことが出来るし、あと数年もすればいち早く一人前になることが出来ると思っている。都会のような華やかさはなくとも、あの穏やかで優しい村で家族と共に、木を切って家具を作り田を耕し作物を育てて狩に出かけて獲物を捕らえて。彼女の傍らで寄り添うようにオカリナを吹きながら、笑って怒って泣いて笑って、何事もなくずっとずっとずっと。何故それではいけなかったのだろう。いや、いけなかったのではなくて。簡単な護身用のナイフと、斧が使えればそれで、なのに何が物足りなかったと言うのだろう、飽きもせずに剣を、剣を、剣を。はち切れんばかりの憧憬に追い立てられるようにブルグを飛び出した、あの日。外の世界が見たかった。色んな人に会いたかった。己の身体で世界を感じたかった。強くなりたかった。竜のように。四英雄のように。ダインのように。嘘じゃない。それは嘘じゃなかった。世界が大切だった。仲間が愛しかった。夢を叶えた喜びがあった。嘘じゃない。嘘ではないのに。この世界に纏わる全てを知っても、御伽噺の真実を知っても、世界の滅びに抗う手段を手に入れても、どうしてこんなにも満たされない。どこか浮ついたような、全てが現実味を感じられない、どこか遠い遠い出来事のように。しかし、空虚なはずの胸はいつの間にか根を張った確固たる思いで不思議と揺らぐことは無い。夢を願いを未来を命を背負ったはずの重みをすり抜けたそれが、顔を上げる勇気を、立ち上がる力を与え、着実に前に進ませる。迷いは無かった。これが、来るところまで来てしまった覚悟なのだろうか。明日アレスは、あの女神の船へと飛び立つのだ。ガレオンを倒し、世界を。


 


(ルーナ。)



 


英雄達の冒険。
ドラゴンマスター。
四竜を司る者。
女神アルテナの騎士。
世界を救う御伽噺。

 

ああ、今改めて気付く。そこに意味はなかったのだ。それに意味はなかったのだ。
意味があるとすれば、今この時のため。
自分が、僕が、なりたかったものは、叶えたかった夢は、

 

 

 

ルーナ。
ルーナ、ルーナ。
帰ろう。僕達の村へ、僕達の家へ。
帰ろう、一緒に。手を繋いであの丘へ。
僕達はずっと一緒だった。僕は君と、君は僕と。
だから、ルーナ、ルーナ、ルーナ。

 

 

 


青き星から目を逸らしたのはその眩しさに負けてのことではない。
ただ、こんな夜に彼女の歌が聞きたかった。彼女の歌が。ただ、それだけだ。

 

 

 


一緒に、ブルグに帰ろう。












アレス少年が世界のために!みたいなことを殆ど言い出さず、最初ッから最後まで「ルーナ!!」で世界を結果的に救ってしまったのに惚れました。エンディングのアレス少年は本当に男前だった。

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