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日本史(戦国史)やらゲームやら漫画やらメインに 二次創作と妄想を垂れ流すサイトです。 初めての方は”はじめに”からどうぞ。
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writer:柴漬亀太郎 2024-05-08(Wed)  
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中国史キタコレ
writer:柴漬亀太郎 2008-05-19(Mon) 他史他時代(小説) 
中国史専攻だと思われてました。まぁ部活では専ら三国志描いてるんでそれもそうですな。
なんか今回の部誌は四コマを別に描く人が居るみたいで、「やめて!柴漬のアイデンティティーは(略)」
存在意義の危機が迫ってきました。もう四コマは止めて横光パロディでも描こうかな。
友人から借りた十八史略を今更ながらに読んでるのですが、やべコレ面白いわ。

最近戦国史が絶賛停滞中ですが妄想だけはいつだってフル稼働中です。
真田家東軍ルートをぼちぼち形にしたいんですがやっぱりコレどうみてもバッドエンドです本当にry
なんかもうどっかに家康×昌幸でも昌幸×家康でもいいから落ちてませんかね!(落ち着け)
どう考えても円満に昌幸を仲間にする(?)方法が思い浮かばないのですがだがそれがいい(何なんだ)
家康は清濁併せ呑み自分の中で人を見極めて他人を信じるタイプだけど
昌幸は基本的に問答無用で他人を信用しない気がする。(というかそうだと萌える)
どちらも裏切りで痛い目を見たことがある人間でありながら真っ二つに分かれるとか本当萌えるわ。
家康は自分が家臣の裏切りで父らを失った経験から、裏切られた人間を見ると共感してしまって
哀れむというか何というか、凄く優しくしたくなる(?)タイプの人間だとか思ってます。
昌幸と勝頼が互いに疑心暗鬼で破滅でしたのを理解して、昌幸を労わる家康とか萌えるなぁ
けど昌幸にしてみりゃそんなのは大きなお世話どころじゃなくて余計憎悪を募らせるといいなぁ。
っていうか妄想しまくってるけど自分でも円満に二人を結びつける気ゼロだなぁとか思いました。


以下上の話とはまったく関連性のない三国志雑文。
郭嘉とカク。少しだけ郭嘉→文若風味。

「ぶっちゃけ言うとですね、死にたくないです。」

星の綺麗な夜だった。
身に突き刺さる寒さ、澄んだ空気の闇の中で自分と男が交わした最後の会話である。
もうすっかり日も沈んだ時刻のせいも手伝って、男はいつも通りに乱れた服装で
城壁に突っ伏していた。今はもう、その痩せこけた白い顔は見えない。

「分ってるんですよ。自分の体のことは自分が一番よく分かるっていう以上に、俺にはこの先が手に取るように分る。俺がここでお終いなんだってのは、もうどうしようもないんだってことは痛いほど分ってるんです。俺以外のことならきっとどうにか出来ただろうけど――ほら、俺って天才ですからね。その俺自身が居なく、なるんじゃ、もう何も出来ない。」

死にたくない。死にたくない。こんなところで死にたくない。
震える声で呪詛のように呟き続ける男の背中に哀れみは覚えず、ただ面倒だと思った。
あからさまについたため息が耳に届いたのだろう、しかし振り返った男の顔は
自分の心無い所作を咎めるでも恨みがましく思うのでもなく、心の底から安堵したそれで、
その情けない様が余計に苛立ちを募らせた。
死を前にした同僚に向って何たることか、など人倫の道は最早どうでもいい。
もともと自分はその手の説法への共感は薄いのだ。

「……何故私を呼んだ。」
「文和殿なら話を聞いてくれなさそうだと思ったんで。」
「いい加減にしろ。ここは寒くてかなわん。私はもう戻るぞ。」

躁鬱のスイッチが切り替わったようにへらへらと笑う男の顔を
見ているのにも飽き飽きしていたので苛立ちのまま踵を返した。
かじかむ掌を擦りながら早足に戸口に近づいたところで、呼び止められた。
そのあまりのタイミングの良さが余計に腹が立つ。
どうしようもないことだと知っているから、尚更だ。

「頼みますね。」
「…何をだ。」
「いろいろ。閣下のこととか、閣下の……まぁ、纏めて言うとこれからのこと、いろいろ。」
「下らん。」

完膚なきまでにそう切り捨て、面倒ごとはごめんだと吐き捨ててやると
男はまるでその答えを期待していたかのようにからからと満足そうに笑った。

「やっぱり、文和殿で良かったよ。」

そう言うと男は再び城壁に突っ伏し、自分も男には見向きもせずに屋外に引っ込んだ。
背後からはまた、小さく死にたくない、死にたくない、と弱弱しい怨嗟の声が擦れては消えた。
死にたくない、死にたくない、こんなところで、まだ、まだ、まだ……
同情はしなかったし、哀れみもしなかった。馬鹿だとは思ったが、愚かだとは思わなかった。
死にたくないのならば少しでも足掻いて心を満たせばいいし、
もうどうにもならないと知っているのならば諦めて心穏やかに過ごせばいい。
結局どちらも選ぶことの出来なかった奴は、本当に面倒な男だとつくづく思った。
(私でなく、彼に告げればよかったものを。)

 

星の綺麗な夜だった。
凍えるような夜の記憶、本当はもっときっと別の話もしたのだろう。
だがもう昔のことで、正直話の内容も碌に覚えていない。
それこそがあの男の望みだと思うと今でも少々腹は立つが、それでいいのだろうと思った。
荀文若が死んだ。
やはり自分は同情もしなかったし、哀れみもしなかった。
ただ、あの未来を知りながら結局何一つ思い通りにはできなかった男のことを思うと、
らしくもなく下らない感傷染みた物思いに耽ったりもするのだ。
歳をとった。あのころよりずっと身に突き刺さる冬の空気の中で、深く深くため息をついた。






こういう話を(以下略)
文和さんが好きです。もう魏軍師の中では一番好きです。っていうか魏軍師ズは皆好きです。死にたくない、と誰にも言えない郭嘉と優しくない文和さんが書きたかっただけです。しかも失敗しました。

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